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ナルチスとゴルトムント 肖像画3

彼の描いたデッサンをもう1度見に行く気にもならずに
噴水の水槽桶に腰掛けて、菅から流れ出てくる一筋の
水を見つめていました。揺れる水の鏡に映った自分を見た。
もう修道院のゴルトムントではない、リディアのゴルトムント
でもない、森林の、荒野の中の自分でもない、
人間は立ち止まることなく歩んで変化し、消えて行く。
芸術は死滅して行くものを救う。
マイスターの聖母のモデルになった女性は恐らく年老いたか、
あるいは死んでしまったかもしれない。マイスターも死んで
行くだろう。でもあの像は100年後、それ以上、微笑み
続けるだろう。

マイスターがやって来ましてデッサンを見ながら、あちこち
歩き回り何やら考えているようです。
「見習い期間は普通4年間で、勉強するために父親が授業料を
払う」ムント君は慌てて上着の縫い目を破いて1ドゥカーテンを
取り出しました。二クラウスは呆れて笑い出しました。
「それは君のためにしまっておけ、見習いは13、4から
大きくても15までだ、マイスターのために時間の半分は奉公人か
こま使いとして働く。私達の組合(ギルド)で髭の生えた見習いは
見たことがない。それに家に見習いの子を置きたくないんだ。」

「僕を弟子にしてくれないなら、どうしてそういう事を長々と
話すんですか?」と怒鳴るムント君、
ムント君は時々辛抱強くない。昔、ナルチスにも興奮して
叫んだことがありました。マイスター、動ぜず「私は君の要求を
1時間考え続けた。今度は君が私の話を我慢して聞きなさい。
デッサンはいいよ。欠点はあるが、それは取るに足らない。
じゃなければ半フィオリーノ上げて追い返した所だ。
君は芸術家になるべき人間だ、君を助けて上げたい、
町に住んで私の所へおいで、何か得るものがあるだろう。
取り決めも契約もなしだ。仕事部屋には割ってもいい切り株と
彫刻刀があるよ。」
興奮と混乱の中で感動し、又叫ぶムント君、
「心から感謝します!」

これで10章が終わりました、ゴルトムントさん。
ゴルトムントはおばさんに照れたように笑います。
おばさんも眩しそうにムント君を見つめます。
長かったというか書き切れなかった、所も多分にありますけどね。
拙いブログに出て頂いて有難う。

そして読んで下さった方達に有難う、感謝致します。
Secre

プロフィール

Author:ミルティリおばさん
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イタリアに住むこと30と数年、
猫と2人暮らしのおばさんです。
翻訳フリーランサーです。
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英語とドイツ語はネイティブ翻訳者との
コラボです。

2011年来、若かりし頃のジャッキー・チェンに夢中です!
お気が向いた時にいつでもいらして下さい。
お気付きの点があったらコメントして下さい。
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