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ナルチスとゴルトムント その8  

金、銀、銅、1位2位、何とか賞、かんとか賞には
興味がないのですがメダルを獲得した方達のお気持ちを考えると
共に嬉しくなります。3位以外、予選を通過しなかった方達には
エメラルド、サファイアのメダルを差し上げたいです。
お祭り事と関係なく普段スポーツをなさっている方達には
ダイアモンドのメダルを。

ムント君とナルチス君はそうギクシャクばかりも
していなかったのでしょうね。
ムント君はマスを釣った少年時代、朝の陽ざし、咲き匂う花や蝶
仲間のこと、小鳥の鳴き声を真似たり、馬や犬のお話も
ナルチスにするのでした。この場面で生き生きと語るゴルトムントと
楽しげに聞き入るナルチスをいつも微笑ましく想像します。

そんなお話を聞くにつけナルチスは繊細な感受性、豊かに愛する力、
幸福を贈与出きる強い男の、芸術家としての先行きをムント君に
感じるのでありました。
しかしムント君が父さんのお話をする時に、どうしてもお父っつぁんの
イメージがナルチスに湧かないのでした。
ムント君に大きな支配権を持つ重要なはずの父親像が全く
見えて来ないのでした。何故だろう?本当の父親なのかしら?
と考えるナルチス。
ムント君もムント君で「ナルチスはどうして僕を子供扱いするのか」と
知恵を絞って考えるのでしたが、もともと長いこと考えるのは
性に合わないし、結構1日が長いので、仲良しになった
助修士の門衛さんの所へ遊びに行き、ブレスと散歩したり、又 
水車屋の粉引き助修士さんの所で油を売り、目を閉じていても
挽いた小麦粉の種類が分かるのでした。

そういえば少林寺でも小麦粉から饅頭を作って、それが毎日の
主食でしたね。ヨーロッパだとパンですね、
饅頭とパンは兄弟みたいなものでしょう。
イタリアで良い人のことを「パンのような人」と言います。
でも日本では「御飯のような人」とは言いませんね。

円柱の上に動物や荷馬車と共に象られた聖人、祭壇の装飾、
窓や扉の柱頭、そういった石や木で作られた物に惹かれ
不朽なものとして人生の道案内だと感じるムント君なのでした。
もともと人間を愛しているムント君、2人の仲間と元通りになり、
「村へ行く」のを誘われましたが、もう行かず、
編み毛の女の子のことも忘れてしまいました。

プロフィール

ミルティリおばさん

Author:ミルティリおばさん
住まいはイタリア、ペルージャです。
翻訳 フリーランサーです。

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