2012.05.21
再び母に
「十億の人に十億の母あれど」の作者は暁烏敏(あけがらすはや)
でした。
1877~1954 真宗大谷派の僧侶です。
母に
時は美しさと眼に浮かぶ涙、
苦しみを消してはしまわない
私は60才になった私のより美しい母に
一層、眼を向ける
母の表情、眼差し、微笑み、仕草は
私の心にいつも柔らかく触れる
ああ、画家であったなら!
生涯彼女を描き続けるだろう!
うつむいた彼女を描きたい
その白い巻き毛に口づけしたいから
病んだ時、疲れた時には苦しみを
微笑みの陰に隠している
天が私の願いを叶えたとしても
彼女の面差しに栄光を与えるための
ウルビーノのラファエッロの神の絵筆を
望みはしない
生から生へと生涯を変え
私の精気の全てを彼女に与えたい
私はそのために年老いて
母は私の献身により若々しく蘇る
エドモンド・デ・アミーチス
「クオーレ」の作者です。フランスに近い北イタリアに
生まれました。(1846~1908)
訳; ミルティリおばさん
もう、お1人、母を愛した詩人、作家です。 お母さんのことは
みんなが好きですよね。神学校を抜け出して心配、心労を母にかけ
「青春詩集」が出版され売れ始めた25才の時の
ヘルマン・ヘッセ(1877~1962)の
「愛する母へ」。 ただ此の詩を全部は憶えてないんですよ。
愛する母へ
お話したいことが沢山ありました
長い事、異郷で暮らした私を1番よく理解していたのは
あなただった
私がこの詩をあなたに贈ろうと持って来た時に
あなたはお眼を閉じられた
・・・・・・・ しかし
今、あなたの優しさが千の糸となって
私を包むのを感じます
ヘルマン・ヘッセ
もっと長い詩です。お調べになって下さい。
私も調べます。
やはりお母さんに心配をかけた
悪童の誉れ高い詩人、サトウハチローの
詩集「おかあさん」から2つの詩を。
春は野あざみを
春は野あざみを
夏は水際のおもだかを・・・・・
林のうつぼぐさを・・・・・
秋はまつむし草をみずひき草を・・・・・
冬は裏の笹の一枝を・・・・・
うすぐらい茶の間の食卓の
コップに投げ入れた母
わたしたちはいつも
コップに灯る四季を感じた
熊のおふくろは
熊のおふくろは・・・・・
谷川のせせらぎに
やぶかげのふきのとうに
ちいさいかげろうに
二匹の子供を紹介した
朝風に光る
アクセサリーの月の輪を
おふくろは静かになぜた
二匹の熊のからだから
この谷の春は はじまる
サトウハチロー(1903 明治36年~ 1973)
でした。
1877~1954 真宗大谷派の僧侶です。
母に
時は美しさと眼に浮かぶ涙、
苦しみを消してはしまわない
私は60才になった私のより美しい母に
一層、眼を向ける
母の表情、眼差し、微笑み、仕草は
私の心にいつも柔らかく触れる
ああ、画家であったなら!
生涯彼女を描き続けるだろう!
うつむいた彼女を描きたい
その白い巻き毛に口づけしたいから
病んだ時、疲れた時には苦しみを
微笑みの陰に隠している
天が私の願いを叶えたとしても
彼女の面差しに栄光を与えるための
ウルビーノのラファエッロの神の絵筆を
望みはしない
生から生へと生涯を変え
私の精気の全てを彼女に与えたい
私はそのために年老いて
母は私の献身により若々しく蘇る
エドモンド・デ・アミーチス
「クオーレ」の作者です。フランスに近い北イタリアに
生まれました。(1846~1908)
訳; ミルティリおばさん
もう、お1人、母を愛した詩人、作家です。 お母さんのことは
みんなが好きですよね。神学校を抜け出して心配、心労を母にかけ
「青春詩集」が出版され売れ始めた25才の時の
ヘルマン・ヘッセ(1877~1962)の
「愛する母へ」。 ただ此の詩を全部は憶えてないんですよ。
愛する母へ
お話したいことが沢山ありました
長い事、異郷で暮らした私を1番よく理解していたのは
あなただった
私がこの詩をあなたに贈ろうと持って来た時に
あなたはお眼を閉じられた
・・・・・・・ しかし
今、あなたの優しさが千の糸となって
私を包むのを感じます
ヘルマン・ヘッセ
もっと長い詩です。お調べになって下さい。
私も調べます。
やはりお母さんに心配をかけた
悪童の誉れ高い詩人、サトウハチローの
詩集「おかあさん」から2つの詩を。
春は野あざみを
春は野あざみを
夏は水際のおもだかを・・・・・
林のうつぼぐさを・・・・・
秋はまつむし草をみずひき草を・・・・・
冬は裏の笹の一枝を・・・・・
うすぐらい茶の間の食卓の
コップに投げ入れた母
わたしたちはいつも
コップに灯る四季を感じた
熊のおふくろは
熊のおふくろは・・・・・
谷川のせせらぎに
やぶかげのふきのとうに
ちいさいかげろうに
二匹の子供を紹介した
朝風に光る
アクセサリーの月の輪を
おふくろは静かになぜた
二匹の熊のからだから
この谷の春は はじまる
サトウハチロー(1903 明治36年~ 1973)
